2026年7月27日現在、フランス西部ジロンド県とスペイン中部アビラ県を中心に、両国の歴史に残る規模の山火災が激化している。仏国内務省によると、ジロンド県では約25万人が避難を強いられており、ボルドー市街地へも火災が迫っている。スペインでもアビラ県を中心に約7万5千人以上が避難し、バレンシア県でも新たな火災が発生した。エマニュエル・マクロン仏大統領が月曜日に危機対策会議を主宰する予定であり、EUの防災メカニズムによる消防支援体制が動員されている。気象学者は気候変動が異常気象を頻発・激甚化させていると指摘している。
フランスではジロンド県で燃え広がった大規模火災が「火積乱雲(ピロキュムロニムバス)」と呼ばれる独自の風と雷を伴う巨大な火雲を生成し、消火活動に深刻な影響を及ぼしている。国内務相ローラン・ニュニョー氏は「状況は極めて不利で、火災は予測不能な動きを見せながらボルドー大都市圏へ迫っている」と警告する。ボルドー市長トーマス・カザヌーブ氏は市街地への避難計画はないとしつつ、火災は市外縁から約15キロメートルに迫っていると説明した。消防隊員75人以上が負傷し、2人が死亡している。
スペインではマドリード西のアビラ県で近年史上最も規模の大きい火災が発生し、延べ約7万7千ヘクタールが焼失した。ペドロ・サンチェス首相が現地を視察し、「困難な時間が続く」と警告した。フェリペ6世国王も避難施設を訪問し、自然遺産への「計り知れない被害」を表明した。バレンシア県では約1万5千人が避難し、市民1人が死亡した。EUの防災メカニズムにより、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、トルコから消防機材や隊員が派遣されている。イタリア南部やスコットランド高地でも同様の火災が報告されている。
5月以降の長期的な干ばつと連続する猛暑が森林を乾燥させ、火災を助長している。気象予報機関は、火曜日(28日)から再び40度近い猛暑がフランス南部を襲うと予測しており、消火活動はさらに困難さを増す見込みだ。政府は産業施設やインフラの保護に特段の措置を講じているが、気候変動を背景とした複合災害への根本的な対応が欧州各国に強く求められている状況である。