米国は本日、イランの港湾および沿岸地域への船舶通行を阻止する海上封鎖を正式に開始したと発表した。トランプ大統領は、イラン側が「取引に前向き」だと主張しつつ、イラン艦艇が封鎖海域に接近した場合は「速やかに排除」すると警告した。この措置は、既に停戦状態にある米伊間の緊張をさらに高め、世界的なエネルギー危機を一層深刻化させる恐れがある。
トランプ大統領はホワイトハウスで、今朝「適切な関係者から連絡を受け、取引に向けた意向が示された」と述べたが、具体的な交渉相手は明かさなかった。一方で、イランは自国の海上輸送が脅かされればペルシャ湾全域の港を標的にすると警告し、米国の封鎖を「海賊行為」と非難した。
米国は4月12日付で、イラン港を出航する船舶に対し「攪乱、迂回、または捕獲」の権限を行使すると通知した。中立国の船舶は原則として通過を許可するが、違法貨物の有無を確認するための検査が行われる可能性がある。また、米国中央司令部は「全ての国籍の船舶に対し公平に執行する」と強調した。
この封鎖は、イランが保有する核開発への抵抗を背景に、米国がイランの海上輸送を制限し、石油供給のさらなる逼迫を狙ったものと見られる。既に原油価格は1バレル当たり約99米ドルに上昇し、エネルギー市場は供給不足への懸念で不安定な状態が続いている。さらに、中国はイラン最大の石油輸入国として、今回の封鎖が自国のエネルギー安全保障に及ぼす影響を警戒し、即時停戦を求める声明を出している。
今後、米国とイランの間で新たな交渉が行われるかどうかは不透明だが、米伊間で合意された2週間の停戦は4月22日までと設定されている。もし封鎖が継続すれば、停戦が破綻するリスクが高まり、地域の安全保障だけでなく、世界的なエネルギー供給網にも深刻な影響を及ぼす可能性がある。